月を表す日本の言葉と意味から読み解く今年の「10月」の気
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10月になりました。本格的な秋の季節の到来です。今回のブログでは、日本独自の月を表す言葉と名前の表記をご紹介しながら、今年の10月が一体どのような気を秘めた月なのか、お話したいと思います。
~10月を表す和風名「長神無月」~
秋も深まり爽やかな季節となりましたが、まだ、暑さが残っているようです。
10月は和名で「神無月(かんなづき)」です。「神無月」とは日神の月という意味で、日本各地の神々が出雲大社に出向き、国の平安を話し合う神議り(かみはかり)を行なう月です。一般には、各地の神々が出雲に出向くことで神のいない月というように思われています。そのため出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ばれています。この月に神々が出雲に集まるのは稲作文化と関わっています。本来「神無月」は旧暦10月であり、新暦の11月です。この時期、米の収穫が終わり、その感謝の気持ちを込めて神様に奉納する時期だからです。
また、二十四節気では10月8日10時39分から「寒露(かんろ)」となり、10月23日13時51分から「霜降(そうこう)」になります。「霜降」は朝晩が寒くなり草木に夜露、朝露が付く時期であり、「霜降」はさらに寒さが厳しくなり朝地表に霜が降りる季節を表しています。近年は少し季節のずれを感じるようです。
~もう一つ月を表す重要なものが「干支」による表記法~
最後に干支による表記では、今年の10月は戊戌(つちのえ・いぬ)の月です。「戊」は十干の5番目で、自信に満ち、強情で自尊心が強く義侠心に富んでいます。また戊の陽土が万物を滋育するという意があります。また、「戌」には剛情で義理堅く、屈することなく憤怒の情が強い意があります。
さて、今月はどのような月になるでしょうか。
ところで、干支は月を表すだけでなく、年、日、時刻も表します。この干支による表記法は古代中国から日本に渡り、途切れることなく続いています。この表記法は日本の文化にも深く根付いています。例えば、正午、午前、午後は「午」の刻から作られたものです。
こうした干支による表記法は、方位や時期についての鑑定や赤ちゃんの命名にも重要なものとなっています。