五聖閣

創業90周年記念~スペシャル対談~ 五聖閣宗家熊﨑健恒氏×音楽アーティストミッキー吉野氏

名前は人から授けてもらうもの そこには想いがこめられている
だから名前の字画を知ることはその数の意味を自覚して将来にむけて対処すること。

創業90年あまり当時から現代まで多くの政財界との交流があり個人名に加え芸能界、花柳界、企業名、施設名等を撰名する五聖閣に、ミッキー吉野氏が来訪された。音楽活動とともに「言葉の力・名前の力」に造詣が深くその想いを語り合った。

熊﨑:ようこそおいでいただき光栄です。私も若い頃から「ゴダイゴ」、「ゴールデンカップス」の音楽は好きでした。今日は名前に関心が深いミッキー吉野さんとの対談を楽しみにしておりました。どうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、まずゴダイゴという名前について教えて頂けますか?やはり後醍醐天皇からですか?

吉野:はい、実は小学校の時から「ごだいご」という響きが気になっていて、とてもPOPだなぁと思っていました。1974年アメリカに音楽留学していた時、世界的に活躍できるグループのネーミングを考えていました。
地球上で一番強い名前を付けなきゃという意識がすごくありまして(笑)。そして仕事でウッドストックに行った時、ふっと降りてきたのが「ゴダイゴ」だったんです。ローマ字で書くとGODAIGO、その時一緒にいたスティーブ・フォックスがDAIをDIEにすればGO DIE GO となり、不死鳥、Reincarnation(転生)の世界が表現できるのではないかというところから始まりました。

熊﨑:なるほど、ゴダイゴとは、GO(進む) DIE(死) GO(進む)、まさしく輪廻転生ですね。

吉野:もう一つ、僕はGから始まる名前が良いなと思っていました。アルファベットには意味があると思っていましたので。ゴダイゴの前にいたゴールデンカップスというグループもG。その他にもゴールド、ゴージャス、グレートとか、人間の求めるものにはGから始まるものが多いなと感じていました。でも、最終的に到達したところは、GOD(神)のところなんですよ(笑)。GOD神は強さを表すし、DIEGOも聖人ですよね。哲学的なところでいくと、GODは精神で、EGOは自己、肉体ですよね。精神と肉体の真ん中にI(アイ:英語の私)でバランスを取っているんです(GOD I EGO)。アートは、やはり自分で基準を持たない限り、やっていけない。世の中の基準でやったら、普通のものしかできない。自分基準で、自分の中での肉体と精神、技術と思想、そんなようなもののバランス、ということで、最終的にそこに到達しました。

熊﨑:ゴダイゴのお名前には色々と意味があるのですね。姓名学でいいますと「GODIEGO」は栄誉を得る吉数15画となっています。これもすばらしいですね。自分と名前、このバランスある生き方は一番大切ですね。そういうと五聖閣もGです(笑)。

吉野:はい、そこはとても気になっていました。自分は高校も途中でやめてミュージシャンになり、その後、音大でも2年から編入とか、少しスキップしているところがあるんで、自分を補うために勉強をしなきゃいけないと思ってたんです。その時、人間が使っている文字、数字、これを自分なりに解明、追求していけば、いろんなことがわかるんじゃないかなと。それで文字、数字に興味を持ったんです。そうすると基本は単純に順序ということに気づきました。つまり人間に大事なのは「順序」ということ。

熊﨑:興味深い話ですね。順序ということは姓名学に於いても大変重要なことだと思っています。

吉野:それはなぜかなと思った時に、一つ発見がありました。漢数字の一とローマ数字のⅠを重ねると+、二とⅡは井戸の井、三とⅢを合わせると田んぼの田、十とⅩはお米になるんですね。そんなようなことを考えていると、地球上というのは、昼と夜、光と影があるように、両方を理解できていないといけない、と思うようになりました。理解することって、とても大事なことだと。漢数字とローマ数字でも、そこに合わさるものの間(あいだ)に立てるものを作りたいなと、思いました。それがすべてゴダイゴ(5対5)っていう言葉でもあるかもしれせんが。それを英語圏の方に説明するときは、スタンダードはSTNADARD=基準ですよね。それは何かっていえば、英語で、何故ファースト、セカンド、サードというか?1stにはST、2ndにはND、3rdにはRDが付きます。わかります?これを並べて、間にAを入れると、STANDARDになると、これが基準だと。こうやって、説明するとやけに納得してくれるんです。

熊﨑:説得力がありますね。納得しました。(笑)

吉野:これは全部同じように、日本語も漢字の世界も同じで、何故「正しい」という文字を使うか?ところで漢数字の四は何画でしょうか?

熊﨑:一般的な画数では5画ですが、姓名学では数の意味を重視して4画で数えます。

吉野:そう、また漢数字の五は4画なんですよ。この不思議さがあって、「正」という字がちゃんと5画だよと。こういうところが面白いと思ってます。
ビューティフルネームという歌は、人間として子供に、まずは自分の名前、自覚を持たなくてはいけないであろうと思って書いたところがあります。自分の名前の字画を知らない人がいる、字画さえ気にしない人がいる、まずは名前の字画を確認するだけでも、自分を自覚することが大事だろうと言いたくて。つまり字画は自覚だ、自覚は字画と。そういうところから入っていったんですよね。

熊﨑:名前の字画を確認することは自分を自覚すること、ということは姓名学に於いても原点といえますね。名前の字画は姓名学に於いては大変重要なものです。現在の姓名学は熊﨑健翁が考案した熊﨑式姓名学が元になっていますが、名前の文字の数え方には先程の漢数字の数え方でもお分かりのように注意をしなければなりません。そして、名前の字画から天格、人格、地格、総格、外格という五つの格の数を算出し、その数の数意とそれぞれの数のバランスから名前が与える影響を判断します。つまり姓名学では字画から名前を自覚するわけです。

吉野:そういったことが自分の中で、発見になってきたんです。そうすると毎日楽しくなってきたんです。一日一善というより一日一つ発見をするって(笑)。

熊﨑:素晴らしいことです。

吉野:日本語でぐっすり眠れたか?の「ぐっすり」もGood Sleepだし、そういう風に全ての言語をうまく使えば、かなり面白くなってきます。これはすごく音楽的なんですよ、きっと。サウンドでいくから、要はしゃれのちょっと進んだやつで、ちゃんと意味がないとちゃんとしたしゃれにならない。そんなことから文字、数字を研究、追求しているんですよね。

熊﨑:おっしゃる通りで、名前の文字の字画数には1~81数の意味が確立されています。ですから、姓名学では数の意味を理解していただくことが大切です。また、漢数字とローマ数字の組み合わせや日本語と英語の対比という発想は、とてもユニークですね。姓名学ではこの点が名前を作るうえで大変難しいことで、時間のいる仕事の一つです。また、文字に対する音の意味については音霊という法則もあります。

吉野:漢字でいえば「朝」という文字はなにが隠れているか?と言えば、十月十日(とつきとうか)なんですね。十月十日で人間の誕生と一日の始まりを迎えるということとか、考えればきりがないんです(笑)

熊﨑:本当にそうですね。同じように漢字の解説と云うことでは、例えば「徳」の字があります。徳の正字は德であり、左側の作りは進む意を表し、右側の十四は曾祖父母、祖父母、父母と三世代を合わせた人数です。そして十四の下の一は自分です。つまり三世代の心を受け継ぎ進んで行くのが徳の字です。これはこの字の成り立ちとは違いますけれどもこのように考えると徳の一面が分かるのではないかと思います。

吉野:話すと永遠に話せるんです。(笑)すみません、一方的に話していて(笑)。

熊﨑一紗:いえいえ、興味深いお話ばかりです。私は毎日、沢山の命名のお手伝いをさせていただいておりますが、赤ちゃんのお名前を付けるうえで漢字の字画は非常に重要ですが漢字の成り立ちや意味も大切です。

吉野:そうですね。それをすべて認めなくてはいけない、ということですね。

熊﨑一紗:五聖闇では国内だけでなく世界に広がった「姓名判断」を作り出したところですので、字画や漢字の意味だけでなく多くの観点からその人や組織或いは事物に合う良い名前をお使いいただきたいと思っていますが、皆様名付けに大変苦労して付けられているようですね。

吉野:そうでしょうね。今すごい名前付けるんですよね。驚いちゃいますよね。実は、これって、すごくサウンドが関係してくるんですよ。きつい響きの名前を付けちゃうと、毎日毎日きつく呼ばれるので、性格がきつくなってしまう。柔らかい名前だと柔らかい感じになる。音というのは周波数なので、防ぎようがないんです。

熊﨑一紗:そうですよね。呼び名の音はそれぞれ意味を持っていますし、毎日呼ばれ、使われますとお名前の響きが頭脳へのカンフル注射のように影響を与えます。お名前がどの様な文字の音で構成されているかで音の響きが違ってきますようにきつく感じられたり柔らかく感じられ、人の心に響いて感じられるのですね。周囲もその様に伝わり感じられるのだと思います。ただその根底には名前の持つ数の影響と呼び名の音の力が大きいのです。

吉野:そうなんです。心に直接来るんで、防御できないんです。それが一番音楽をやっているときに危険だと思ったことです。そこに早く気が付いて良かったです。音的にきつい名前をずっと呼ばれるときつくなってしまうんです。でも自分でわかると平気なんです。名前の字画もそうですが、自分で確認すれば、それを防げれるんですよね。ビューティフルネームを作ったおかげで、色々なことを考えてあげられるようになって、「それは、こういう風に対処すれば平気だよ」って言ってあげると、「あ、そうか」って納得できるんです。

熊﨑一紗:そうですね。お名前の字画によりお名前を判断するということで、ご自身を知り色々な物事に向き合っていかれるのだと思います。ゴダイゴさんの「ビューティフルネーム」はずっと素敵な曲だと思っていました。そして、どんなメッセージを聞く人に届けているのでしょうと思っていましたが、先程のお話で“人間として子供に、「まず自分の名前、自覚を持たなくてはならないであろう」”との想いの素晴らしいメッセージを発信していたのですね。しかも、21世紀になった時丁度20歳になるお子様達に向けた応援ソング!、感激します。

熊﨑:自分の名前は当たり前に付いているものですから、名前が大切だとわかるまでには、大人になり、何かのきっかけがないと自覚しないですね。

吉野:そうなんですよね。もうどうしようもないこと。つまり矛盾に対してはどうすれば良いか?それは飲み込むしかないんですよね。一番の矛盾は、みんな死ぬのは知っているのに、生きていかなければならない。これを考えてみろと言われても飲み込むしかないじゃないですか。分からないことって、いくらでもあって、特に「哲学って何?」と考えるとき、僕は「自分を知る学問」と言っています。世の中には、簡単なことなんですけど、言葉で難しくしてるものが沢山ありますよね。だからこそ、名前って、とても大事だと思うんです。

熊﨑一紗:姓名学も自分を知る学問です。名前が無いものはこの世の中に実在していないように人や事物に固有の名前が付けられた途端に社会的な存在となり認知されるのですから。そして名前には名付けた人の想いが必ず入っています。ですから、お名前を大切にすることは、ご自分を大切に思うことと同じですね。

吉野:どっちにしても誰かがつけるんですよね。誰かの想いが入っているから、素晴らしいんだ、っていつも説明するんです。

熊﨑一紗:そうですよね。お子様の命名には親御様の想いを大切にお入れして、お子様の輝かしい未来を想像し、その想いをお名前という形にするお手伝いをさせていただいています。お生まれになったお子様の持って生まれた素晴らしい資質(個性)を伸ばすようなお名前作りを大切にさせていただいています。ですので、お名前は文字の画数だけでなく、生まれた時の状況など様々な観点から作り出すことによって親御様の想いを後押ししているわけです。

吉野:そこがビューティフルネームの一番のポイントです。

熊﨑一紗:ビューティフルネームが「美しい」という解釈だけではなく「素晴らしい名前」とも訳されますね。「ビューティフル」には色々な意味がありますが「ビューティフルネーム」とは優れた心と体を持ち、人に優しく、幸せな人生を歩んでほしいという言葉に思います。

熊﨑:自分の名前はいつの間にか付いているものですよね。自分の名前だけは自分で付けることができない。

吉野:名前とか音楽というのは、実は大事な要素ですよね。名前も曲も、生むという創作がいき詰まったときはパワーが必要だし、いろいろなものを「受け入れる」ことが大事だと思うんです。アンテナを持ってて、そしてひらめく、たとえば仕事がいっぱいあった時のほうがうまくいく、音楽もそうで楽に書いていると、あまり良いものが生まれない。そんな場面が多いですね。

熊﨑:そうかもしれないですね。私の仕事も会社名や芸名などは様々なファクターがあり、そこに関わる人たちの想いや考え方、条件をあてはめていくのでかなりの時間がかかります。行き詰まりや時には一度ゼロにするときもあります。それでも、ふと急に名前が降りてくることがありますが、基本は総合的な五聖閣の姓名学をはじめとする学問により作り上げていきます。その結果、音楽と同じように喜びを与えられるようにお客様に向き合っています。

吉野:音楽と近いですね。CM音楽を創造するときも同じように考えます。どんな意味?どんな商品、サービス、売上も(笑)。その開発会社の社長の背景、音楽プロデュースとしてもやはり調べるんですね。それから、どこを着地点とするか考えます。これが一番大事ですね。そしてプロデュースしてデベロップさせる。そんなことをいつも考えています。そこはネーミングとよく似ていますね。僕の場合、造語が多いですね。考えてみると、ネーミングってすごくPOPですよね。特に子どもの名前は。将来その子が輝くようになってほしいと思います。

熊﨑:そうですね、五聖閣は今年創業90年です。名前を通して人々と社会に貢献し、そしてこれからも名前で未来を創造する企業でありたいと思います。
本日は長時間有難うございました。ミッキーさんのお話から新しい視点で名前や文字、音について私共も研究を深めて参りたいと思います。
これからも益々のご活躍を楽しみにしております。

※ゴダイゴ「ビューティフルネーム」現在も多くの方にカバーされる名曲。1979 年『国際児童年』協賛歌

写真左から、熊﨑一紗、ミッキー吉野、熊﨑健恒
ミッキー吉野(ミッキーよしの)
横浜市出身のミュージシャン。68年「長い髪の少女」などのヒットを放っていたザ・ゴールデン・カップスに加入、16歳でプロデビュー。
71~74年に米バークリー音楽大学へ留学。帰国後、ミッキー吉野グループを経て、76年にリーダー兼キーボードプレーヤーとしてゴダイゴを結成。「ガンダーラ」「モンキーマジック」「ビューティフル・ネーム」「銀河鉄道999」を立て続けにヒットさせる。
現在も、ライブ、映画、CM等音楽活動に加え、ネーミングの価値を知る賢人として多方面で活躍中。
名前の宗家 株式会社五聖閣
代表取締役会長 熊﨑健恒(くまさきたけひさ)
慶應義塾大学工学部計測工学科卒、早稲田大学理工学部建築学科卒、1級建築士。

代表取締役社長 熊﨑一紗(くまさきかずさ)
NHK文化センターやカルチャーセンター、講演会など姓名学講座講師として活躍、年間数100名ほどの全国の赤ちゃんの名づけの命名スペシャリスト。

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